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第96回<中国バブル崩壊の可能性はあるか(?)>

 

先週のドル/円は、105円台で寄り付き、しばらく105円台を維持していましたが、週半ばから週末にかけてドル売りが続き、102円台まで下落して週を終えました。今週に入って、若干、回復したものの、相変わらずドルの上値が重い展開が続いています。米国の最大手保険会社AIGが過去最大の赤字を発表したことや原油が市場最高値を更新したことなどが、ドル売り材料視されたようです。

ところで先週は、中国(中華人民共和国)の胡錦濤国家主席の訪日がマスコミをにぎわせていました。今回の訪日は5日間と異例の長さで、両国間における「戦略的互恵関係」の強化を第一義としていました。また、チベット問題などで世界的なバッシングを受けている中国としては、今年8月に控えた北京オリンピックを成功させるためにも、日本の力添えが必要ということだったのかもしれません。
FX情報では、米国やユーロ圏などに比べて中国の話題はあまり上らないのですが、実は、中国の動向は今後の為替相場をみる上で重要な役割を果たすことも考えられます。そこで今回は、中国の動向について少し述べてみたいと思います。

中国と言えば、ほんの数年前までは発展途上国のイメージが強かったのですが、いまや先進国にひけをとらない経済大国へと変貌を遂げました。2007年第4四半期のGDP(国内総生産)成長率は11.2%増。同時期の日本のGDP成長率は、3.5%ですから、いかに驚異的な数値であるかがわかります。
また中国は日本にとって第一の輸入国でもあります。衣類、日用品、家電製品など、私たちの周りは中国製品であふれています。おそらく、他の先進国でも程度の違いはあれ、同じような現象が起きているものと思われます。
ただし、中国の現状を「バブル」と評する向きが少なからずいることも確かです。バブルとは、実態が伴わないのに資産等の価格が異常に上昇することです。またインフレ気味になっているのも気になります。先日発表された中国のCPI(消費者物価指数)は、前年同月比で3月度が8.3%の上昇、4月度が8.5%の上昇となりました。日本の3月度のCPIは前年同月比1.2%の上昇ですから、かなり物価が上昇していることになります。さらに、5月12日に四川省で起きた大規模地震による悪影響も懸念されます。

景気が好調なうちはまだよいのですが、このような状況を考えれば、ちょっとしたきっかけで中国株が急落、などということもまったくないとはいえない状況です。例えば、北京オリンピック(あるいは上海万博)が不成功に終われば、その可能性は十分にあります。目下、中国では、この2つのイベントに向けて設備投資が行われています。それらの投資資金が思うように回収できないとなると、景気に悪影響を及ぼす可能性が高まるからです。
しかも中国は多額の外貨準備を抱えていて、主に米国債に投資しています。中国の財政が逼迫すれば、資金を捻出するためにそれらを売ることもないとは言えません。そうなれば、影響は米国、ひいては全世界に及ぶ可能性も否定できません。

いずれにしても、今後中国の動向には、特に注意が必要であることは言を俟ちません。

 

参考文献『外為FX失敗に学ぶ成功の法則 』(宮崎哲也著、秀和システム)
    『これを知らずに外貨投資・FXやってはいけない』拙著・テクスト刊 
    『外為FX 買い時・売り時がわかる本』拙著・秀和システム刊
    『わかる!!儲かる!!外貨投資FXのしくみ』拙著・ナツメ社刊

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