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第82回<米景気政策の動向に注目!

 

先週(2008年1月14日〜18日)のドル/円は、週明けから大幅下落し、16日には2年8ヶ月ぶりに105円台をつけました。しかし週末にかけて若干回復をみせ、106円台半ばで週を終えました。とはいえ、今週に入ってからも上値の重い展開が続いています。
国内外の株安に加え、米国の景気後退懸念などが、主なドル売り・円買い要因となりました。全般的に、米サブプライム問題がいよいよ実体経済に悪影響を及ぼすとの考えが広まり、それがさらに株価低迷やドル売りを加速させているようです。

ところで先週、ブッシュ大統領は減税を中心とした約15兆円の景気対策を実施すると発表しました。今後、しばらく市場で話題になると思われます。そこで今回は、景気対策についてお話したいと思います。

景気対策には、主に金融政策と財政政策の2つがあります。これら2つの政策はいわば「車の両輪」として、相互補完する形で景気のコントロールが行われています。
金融政策には、政策金利の調節と公開市場操作があります。政策金利の調整とは、中央銀行が、経済状況により必要に応じてFFレート、無担保コール翌日物金利公定歩合などの「利上げ」や「利下げ」を行うことです。公開市場操作とは、同じく中央銀行が金融市場で国債などを売買して、市中に流通する通貨量(マネーサプライ)を調節することです。
また財政政策には、課税額の調整(増税や減税など)と財政出動があります。財政出動とは、公共事業など政府の支出を通じて景気を向上させようとすることです。

 今回、ブッシュ政権は、減税を中心とした景気対策を打ち出しました。現在、米国は、原油高に加え、住宅価格の下落、さらに失業率の増加などにより消費不振となっています。米国内の年末商戦が最終的に不振に終わったことなどがその裏づけとなっています。米国の個人消費は、米GDP(国内総生産)の7割(全世界の消費の2割)を占めていると言われています。米政府は、消費の回復が景気対策の中心課題だと判断しました。そして、今回、減税が選ばれた理由は、減税のほうが財政出動よりも消費者の可処分所得を増やし、消費を直接的に刺激することにつながるからです。

ただし、今回の米国の景気対策の内容に対しては、「一定の効果が見込める」との声がある一方で「景気後退を回避するには、この程度の規模では不十分」との見方もあるなど、賛否が分かれている状態です。現時点では、欧米はもとより、日本をはじめとするアジア株の急落につながっていることから、不十分との見方が優勢となっています。
いずれにしても、しばらくは、FOMCの利下げ問題と並んで、この米景気対策の動向が市場の有力な材料のひとつとなるでしょう。今週発表の米中古住宅販売件数とともに、ぜひ注視したいものです。

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