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第79回<サブプライム対策がドル買い材料に

 

先週(2007年12月17日〜21日)発表された米景気指標は、フィラデルフィア連銀指数が前月比マイナス5.7と大幅低下、景気先行指数も前月比マイナス0.4%となるなど、米景気の減速傾向を示すものが目立ちました。

米住宅指標も例外ではありません。18日に発表された米住宅着工件数は前月比3.7%減となり、住宅建設の先行指数とされる許可件数は1.5%減の115万2千戸で、約14年ぶりの低水準となりました。
これらの数値をみる限り、住宅投資はまだまだ低迷が続きそうです。また、サブプライムローンの焦げ付きによる住宅の差し押さえも、今後さらに広がることが懸念されています。

しかし、こうした米国の経済指標の結果をよそに、先週は、ドル/円は113円台で寄り付き、週末には114円台へと大幅に上昇しました。
その理由として、サブプライム問題に対する解決の兆しが少しずつ見え始めたことがあげられます。例えば先週も、米メリルリンチがシンガポールの政府系ファンドから最大50億ドルの資本注入を受けるという報道を背景としてリスク懸念が後退したことがドルの支援材料のひとつとなりました。

それ意外にも、サブプライム問題に関しては、様々な対策が出揃ってきたようですので、ここで一度整理しておきましょう。
まずは、「米銀サブプライム対策基金」です。これは欧米の金融機関が運用するSIV(投資ビークル)の経営破たんが相次いだため、その運営元である金融機関が事実上の救済に乗り出したものです。
また5つの主要中央銀行(米国、欧州、スイス、イングランド、カナダ)による資金の協調供給も始まりました。
そして米ブッシュ大統領が打ち出したサブプライムローン返済者支援策があります。最大120万人を対象に、他のローンへの借り換えや5年間の金利凍結などにより、住宅の差し押さえ拡大を抑えるのが目的です。
欧州でもフランスの大手銀行が基金を立ち上げに動いていますし、ECB(欧州中央銀行)も資金供給を開始しました。

上記に紹介した対策のうち、「米銀サブプライム対策基金」は日欧主要銀行の協力が得られなかったことなどにより見送られました。しかし、各方面がサブプライム問題対策に向かって動き出したということは言えそうです。
たしかに本レポートでも繰り返し述べてきたように、サブプライム問題に対しては、楽観視できないことに変わりはありませんが、徐々に快方の兆しが見え始めているようです。このような事情から、目下、サブプライム対策に関する報道によりドル買いが促される傾向もあるので、引き続き注視したいと思います。

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