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第77回<ドル安一服? FOMCがカギ>

 

先週(2007年12月3日〜7日)のドル/円は、週初めに110円を割り込む場面もありましたが、その後は堅調に推移、111円後半まで回復しています。

前週に中東の政府系投資ファンドであるアブダビ投資庁がサブプライム問題で大きな損害を抱えているシティグループに資本参加する決定をしたことに加え、ADP雇用統計などの結果が好感されたことなどがドルの先安感を和らげたようです。ADP雇用統計は、米国で給与計算サービスを請け負っているADP(オートマチック・データ・プロセッシング)社が発表する、いわゆる民間の雇用調査レポートです。2006年5月開始と歴史は浅いものの、その集計方法が労働省の雇用統計に近く、雇用統計の2日前に発表されるため、雇用統計の先行指標として、市場で相応の注目を集めているのです。
ADP雇用統計は常に米労働省が発表する雇用統計と一致するとはいえないのですが、これまでADP雇用統計の結果で相場が大きく動く場面がみられていますので、やはり注視すべき材料であることは間違いありません。

ところで先週、ドル買いを活発化させた要因がもうひとつあります。「非農業部門労働生産性」のなかの「単位労働コスト」がそれです。単位労働コストは、モノやサービスを1単位生み出すのに必要な労働費用で、人件費を生産量で割って算出します。単位労働コストが上がると製品価格にその分を転嫁する方向へと圧力がかかるのでインフレの要因になりえますが、逆に下がるとデフレ要因となりえます。
先週の発表によれば、労働生産性は6.3%と4年ぶりの伸びを示したのに対し、労働時間の減少により単位労働コストは、4年ぶりの低下率となりました。これらによりインフレ懸念が和らぐとみられたことが利下げ観測につながり、それによって米国株が上昇し、ドル買いへ波及したというわけです。

さらに6日、ブッシュ米大統領は、サブプライムローンの返済者に対し、他のローンへの借り換えや5年間の金利凍結といった住宅の差し押さえの拡大を防ぐ支援策を打ち出しました。これについては、問題の先送りに過ぎず抜本的な解決にはならないとの意見もありますが、米当局が支援策に乗り出したことにより、幾分、ドル先安感は和らいでいるようです。

ご承知のとおり、目下、市場では、12月11日(日本時間12日未明)に控えているFOMC(米連邦公開市場委員会)に注目が集まっています。利下げはすでに市場には織り込み済みとはいえ、0.5ポイント以上の利下げが実施されれば、やはりドル安方向に振れる可能性もありますので、声明文の内容とともに今後の影響を注視したいものです。

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