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第71回<ドル資金が「質への逃避」?>

 

先週(2007年10月22日〜26日)のドル/円は、114円台で底堅く推移しました。しかし、今月に入って118円近くまで上昇していた時期もありましたから、それに比べれば、かなり水準が下がっていることになります。

その一方、最近、商品相場が活況を呈しています。10月29日にはニューヨークの原油先物(期近)が、1バレル=93ドル台まで上昇。またニューヨーク金先物は、約28年ぶりの高値圏で推移し、史上最高値である850ドル(1トロイオンス)に徐々にその水準を近づける格好となっています。
商品相場は、基本的には商品の需給関係によって決まります。例えば、最近の原油の上昇要因の1つとして、天候不順を背景とした供給懸念がありました。
ただし、商品相場を決めるのは、需給関係だけではありません。原油に限らず、いま商品相場の全般的な下支え要因となっているのが、実はあの「米サブプライム問題」なのです。米国のサブプライムローンの焦げ付き問題に端を発する信用不安により、米ドルに対する懸念が高まったため、投資資金の「質への逃避」が生じているのです。
「質への逃避」とは、金融市場が混乱して先行き不透明感が増大した際に、投資家がリスクを避けてより安全で換金性の高い投資に切り替えようとする行動のことです。最近の事例では、投資家が先行きに不透明感を感じるドルやドルベースの金融商品から投資資金を引き上げて、堅調を維持している原油や金などの商品相場に投資していることがそれに当たります。

今回の「質への逃避」の震源は米国にありますので、サブプライムローン問題の全面的な解決がみられない限り、折に触れてこうした動きが生じることになると思われます。
さらに現在、米利下げ観測も出ているため、一部のFX投資家の間では、ドルから商品市況と相関性の高い豪ドルやカナダドル等の高金利通貨への資金シフトも起きているようです。

このような時期に投資する通貨ペアを決める際には、商品市況のチェックも併せて行った方が良いかもしれません。

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